神様の居場所

定期的に立ってる気がする神様と科学のスレについて。


「科学的に存在できる」って言い回しが良くわからないけど、もともと神様とか悪魔とか霊とか妖怪とかって、人智の及ばない事象を説明するための存在として発祥し扱われてきた歴史があるわけで、その意味じゃ科学の理解が及ばない領域にこそそれらが存在しているのではないの?科学なんて人智の最たるものなわけでさ。だから、神様は科学の範疇の外に居られます、でFAじゃないかと。そしてどんなに科学が進歩しようと、科学は完全にはなりえないのだろうから、神様もまた不滅だろうと。


つか、スレの内容を見るかぎり、科学があたかも現実世界の実態とイコールであるかのようにみなしてる人が凄く多いね。やっぱ日本は宗教のかわりに科学教を信じてる人が多いのかな。
科学なんてのは、現実世界をどう認識するか、その認識方法の1つに過ぎないわけで、科学は世界の真理でもなんでもない。ただ、科学は実証主義に裏打ちされてるおかげで、その世界認識の再現性が高く便利で使いやすいって長所があって、産業化以降の発展に大きく役立ち、今の社会の基盤になっており、ゆえに社会との折り合いをつけるにあたっては各人ともある程度は科学に馴染んでいる必要がある、という点で特別ではあるけど。
だから、社会生活に支障をきたさない範囲、社会性を帯びない個人の私的な範囲では、非科学的なものを信じても全然かまわないと思うよ。サンタさんとか。


何かの本で読んだけど、敬虔なカトリック信者だったゲーデルは「人間ごときの紡ぐ理屈が、神の御業たる世界のありようを完全に記述するなんてできっこない」という思いで不完全性定理を証明したのではないか、とか何とか。そのくらいの距離感のほうが、科学が万能であるかのような錯誤を起こさずに済むからいいんじゃないの?と思う。