裸の王様


前にちょっと話題に上がってたこんにゃくゼリーの安全基準とやらを消費者庁正式決定したんだとか。
「こんな小さかったらグミじゃん」等といった基準の内容についての直接的な議論もあろうかとは思うけど、それ以前に、事故件数の総数が少ないこんにゃくゼリーに限定してここまで大掛かりな対応をするのって政府としての優先順位付けがおかしいでしょ。他の食品による窒息事故のほうが遥かに件数が多いのだから、順序からすればそちらにまず着手するべきだし、さらに言えば特定の食品に限らず食品全般について窒息事故を減らすことを目指すべきでしょう。そしてそれは食品の製造者側に規制をかけることによってではなく、むしろ消費者に正しい食べ方や事故発生時の対処方法を啓蒙するなどの施策によって進めていくほうが大事。
なのに今こんにゃくゼリーに対して安全基準を課す方向性なのは、「騒がれてて注目を集めやすいから」「誰かを悪者にして法規制で締め上げる方策のほうが政府の権威を示せるから」「より一般的な食品を対象にすると反発が出そうだから」という、ろくでもない理由でしかないでしょ実際。政府はこれを実績であるかのように誇りたいのかもしれないけど、政府による一連のこんにゃくゼリー叩きの流れをバカバカしいと思って呆れてる国民も少なからずいると思うよ。
もういいかげん、害のほうが大きい施策を有益無害であるかのように装って手柄として誇る連中を政治の場から一掃したいよ。