貸付も計画的にネ

民主党が特定国に直接援助したい件
前提知識として、今回麻生総理がIMFへの10兆円の拠出を決めたけど、この10兆円は外貨(つまり1000億ドルと言ったほうがわかりやすい)であって、円安傾向を止めたいときに円買い介入をするためのものなので円高が続いている現状では当面使う見込みがなく、また日本国内で使う用途もないため、外貨不足に苦しむ他国への援助としてIMFを通じて貸し出すという施策は非常に合理的なもの。
なぜ日本が直接その国に貸し出すのではなくIMFを通すのかというと、1997年の通貨危機の際にIMFを通さずに外国へ資金を融通した結果として返済が滞った(つかまだ完済されてないまま?)経験を踏まえてのことで、IMFの貸付条件と取立ては非常に厳しいためIMFを通せば焦げ付く心配が極小だから。つまり資金は出すが、それをどのように運用するかはプロにお任せという非常に賢明な策なんですね。
翻って上掲の民主党の案というのは、こういった経験を全く踏まえない愚策なわけです。こういうの見ると、バーがどうのこうのだとか漢字の読みがどうのこうのだとかは全部吹っ飛びますね。政策で勝負できないかぎり野党のままでしょう。