どこまでも政局屋さん

長島昭久議員のインタビューの件


ソマリア沖の海賊の件について、自分が言い出しっぺとして政府に派遣をせっついたところ、自民党は現地視察まで話を進めたのに、案の定、当の民主党は党内で割れてしまったことについての苦しい言い訳なんでしょうけど・・・

今は自民党を倒すことが大義だから、協力しないという決断は、政治論として理解できる。過渡期だから仕方がない。
米国の知人から「インド洋での海上自衛隊の給油活動などに反対する民主党はめちゃくちゃだ」と心配されるが、「小沢代表は必ず君子豹変(ひょうへん)する。政権を取ったら現実的な対応をする」と答えている。

これはないわ。


つまるところ「政権奪取が最優先なので、自民党と対立するためだったら、益より害が多いような策でも何でも主張して自民党の足を引っ張り、しかしそれは国民の耳目を集めるためのパフォーマンスに過ぎないから、民主党政権が成立したら今まで言ってきてたこととも矛盾するようなことをぜんぜん平気でやるよ」と言ってるわけです。
自民党の政策を散々批判しておきながら政権を獲ったら自民党的な路線に変節したという点では村山政権が思い出されますけど、この発言からは今の民主党も同じと考えることができます。
もっとも極端な場合を想定するなら、民主党政権が誕生した途端に自分達が今まで批判してきた自民党的な路線に転換した挙句、自民党よりもヘタクソにしか立案・実行できない、というようなことが起こりうるということです。すなわち、この発言を踏まえたうえでなお打倒自民のため民主党支持をすることの意義は、文字どおり「自民党ではないから」という程度のものでしかなく、多くの民主党支持者が抱いているであろう「自民党とは異なる路線の政策を期待できるから」というような意義などまやかしであると考えるべきです。


マニフェストはパフォーマンスに過ぎないかもしれない。であれば、何ら国民との約束を伴わないフリーハンドの全面委任的な政権を成立させることになるかもしれない。それでも俺は民主党を信じるぜ!という人は、今までどおり民主党支持を貫けばいいと思いますが、それ以外の人々は考え直したほうがいいかもしれませんね。