根拠不明の規制論

山谷えり子がまた何か言ってる件。


このゲーム騒動に乗っかった規制推進論に多いのが「何を根拠に規制が必要だと考えてるのか」を明言してないパターン。上記の記事もその1つですね。


同記事中に述べられている英国での騒動というのは、本来は英国に対して販売されていないエロゲを英国の輸入代理業者が現地法令やモラルコードを考えずに持ち込んだことが問題になっているのであって、日本国内でそのようなエロゲが作られていることは焦点じゃない。
海外の人権団体が騒いでいる根拠ってのは「女性への差別や偏見を助長する」という、今のところ誰も実証していない言いがかり。もしそんな理屈が通るのなら、「エロゲを愛好する者は危険」というような彼らの意識こそ、性的嗜好についての差別・偏見そのものにあたると思うんだけど。


そこにきて、自分たちがこの問題をどう捉えているかを明言せずに「有識者とも意見交換して (規制策の)提言をまとめたい」ってのは、規制推進ありきであってその足がかりは何でもよく、前述のような騒ぎがちょうどよく起こってくれたから騒ぎの詳細にはあえて触れずに外国から問題視されてるってとこだけ取り上げて利用する*1、みたいな姿勢が透けて見えます。


ここらできっちりと弾いとかないと、今後もずっと、自分たちの作り出したい規制のために外圧をでっちあげるみたいな事態が何度でも繰り返されそう。

*1:そもそも山谷えり子保守系でありジェンダーフリーに否定的な立場なので、今回の人権団体の言うような主張には与しないはず。したがって今回の騒動を規制推進に利用するのは彼女自身の政治的立場と本質的に矛盾するんです。