弱小業界の悲哀

やっぱりソフ倫は規制強化に舵を切った件。


ソフ倫のような審査団体というのは、経産省なり警察なりというバックがあってはじめて影響力が保持できているわけで、おそらくそのあたりからお達しがあったんでしょうね。で、懇親会に出席してた経営者たちもそのへんの空気を“察し”て、なんら反発なしに承認されたと。


こういう流れに抗するには、その経産省なり警察なりという権力中枢にどう働きかけるかってところが重要で、アメリカなんかでは自分の業界を守るために各業界団体が積極的にロビー活動してたりする。全米ライフル協会とかすごいでしょ。
で、日本のエロゲ業界にはそういう活動をする素地が無くて、それはなぜかというと貧乏だから。自分たちが食ってくのに精一杯で、そんな活動に割けるリソースはそうそうない。本当は、体力のあるレコード会社や出版社あたりが協力して、アニメ・漫画・ゲーム等の表現の自由を守るための包括的な団体を立ち上げたりするのが望ましいんだけど、大手ほどそこまでの危機感を感じてないというねじれがあるんですよねー。


今後の推移としては、具体的な改定内容が「名を捨てて実を取る」ようなものに落ち着くかどうか、そしてまたこの流れが他の認可団体に波及するかどうか、といった点に注視すべきでしょう。


いちユーザーとしてできることが何かあるかというと、選挙に参加する、それも単に投票するだけでなく、候補者に問い合わせたり意見を伝えたりするなどして、規制に反発する声が決して無視できないものだと知らしめ、また規制反対のロジックの正当性を訴えること。
そして、規制が強化され冷遇されている中でも創作活動を続けているクリエイターの人たちの創作物をきちんと購入して、まさにいま弾圧されている表現の担い手が絶えてしまわないようにすること。


しかしこれで「外圧は使える」という悪しき前例を作ってしまったわけで、今後、規制推進派がことあるごとに国際人権団体(という名の腹話術人形)を通して声高に規制を叫んでくるのかと思うと、憂鬱ですね・・・。