学籍番号とかもNG?

年金問題の顕在化によって国民情報の一元管理の重要性が広く一般に認識され、今や誰も見向きしなくなった「牛は10桁、人は11桁」なんて過去の感情論を、いまさら持ち出してくる名古屋市長って・・・。住基ネットに反対するにしてももっとまっとうな理由付けがあるだろうに。


ユニークIDを割り振られることを非人間的と考えるのはどうにもナイーブ過ぎるでしょ。つか、およそ専用のカードが発行されるタイプのサービス(運転免許証、保険証、クレジットカード、店舗のポイントカード、等々)って、サービス提供側はほぼ間違いなく登録者情報にユニークIDを割り振って管理しているわけで、既にそのような個人情報の管理は一般に浸透してるんですけど。そのことで何か非人間的な扱いを受けたなんて話も寡聞にして知りません。考えてみれば当然で、ユニークIDを割り振るのは情報管理の利便性を高めるためにやっているのであって、実際にその相手とフェーストゥフェースで対応する場合には相手を不快にさせないよう人間的な対応を徹底するはずです。もし住基ネットを導入した役所で非人間的な対応をされたとしても、それは役人の窓口対応の仕方が問題なのであって、住基ネットが原因なわけでは無いでしょう。
「人間に番号を割り当てるのは非人間的だ」という主張は「写真を撮られると魂が抜ける」レベルのトンデモにしか見えませんね。


名古屋市長は、仮に市が住基ネットから脱退したとして、住民情報をどうやって管理するつもりなんでしょう?市長の理屈に従えば、市で独自に管理する場合においても、いかなるユニークIDも割り当ててはいけないはずですから、「○○区△丁目にお住まいの××家の長男□□さん」みたいな管理をするんでしょうか。それによってどれだけ管理コストが膨れ上がるのか想像もつきませんね。
こういう情緒的に動く人間をトップに据えていると、それに振り回される下の人々ってのも苦労するでしょうなあ。