どこの後進国だよ


岡崎市立図書館の件について。具体的にどういうことが起こったかはwikiに詳しいけど、このまとめを見る限り

  • 図書館

(1) ITについての知識が乏しく、自身の提供するウェブサービスのシステム構築について業者に丸投げしており、実態が把握できていない。
(3) 実態が把握できていないから、システムが停止してしまう現象をシステム側の問題であると認識できず、警察に相談してしまう。
(6) 捜査令状が提示されていないにも関わらず、アクセスログや利用者情報を警察に提供してしまう。(図書館の自由はどこへ?
(9) 警察に促されるままに被害届を提出する。
(12) 事件後、システム側の問題だったのに被害届を出した図書館の対応のまずさを指摘されると「逮捕された当人に違法性は無いことは知ってた」「でも了解なしのアクセスは問題だった」「図書館システムに欠陥は無い」などと無茶苦茶な弁解をする。
(14) 今年度システムの更新を迎えるが、問題の業者との随意契約が決まっている。

  • 業者

(2) (1)に付け込み、通常起こりうる頻度のアクセスでも停止してしまう欠陥のあるシステムを納入する。
(7) この現象がシステム欠陥に起因するものであることに気付いていたが、図書館からアクセスログ提出を求められてもなお、そのことを伝えない。
(13) 実は同じシステムを納入した他の図書館の運用実績から、システムの欠陥に気付いて改修版も作成していたが、この図書館については更新していなかったがゆえに起きた事件であることが後になって判明。
(15) 自身の提供したシステムの欠陥によって誤認逮捕に至ったことについてはノーコメント。

  • 警察

(4) ITについての知識が乏しいため、通常起こりうる頻度のアクセスによって引き起こされている現象なのにもかかわらず、図書館側ではなく利用者側に問題があると思い込んで捜査を進める。
(5) 捜査令状なしに、アクセスログや利用者情報の開示を求める。
(8) アクセスログからは通常の頻度のアクセスをしているのが明らかなはずなのに、(知識が乏しいため)異常な頻度のアクセスだと勘違いして、被害届を出すよう図書館に促す。
(10) 在宅起訴で問題ないはずの案件なのに、逮捕して20日間拘留。
(11) 捜査の結果、自分達の勘違いに気づいたため「強い意図はなかった」として起訴を断念するも、「当人が認めているから嫌疑不十分には当たらない」として(不起訴にすべき事案なのに)起訴猶予処分にとどめるという責任逃れ。


ということのようで(番号はだいたいの時系列順)。三者三様に酷くて、どこから突っ込めばいいのかわかりませんね。


図書館長は自分達の間違いを認めて謝罪する気が一切無いようなので、図書館を所管する市の代表として市長あたりの謝罪が欲しいところ。んでもって現館長の解任あたりで手を打って欲しい。
業者は、大手の看板を背負って「何かあってもきちんと責任取れますよ〜」って態度で親請けの仕事受注してるんだから、こういうときは逃げずにちゃんと腹切れや。それが大手に求められてるコンプライアンスと違うんか。逃げんなや。
警察はさっさと全面可視化されてしまえ。あるいはデンマークだったかどこだったか、取調べ時の供述はあくまで物証捜索等のための手段に過ぎず、取調べ時の供述それ自体は証拠として認められないという制度になってるとかなんとか。いずれにせよ、強権的な長期拘留で容疑者を疲弊させ事件を思うがままに創作する警察機構はとっとと解体・刷新されるべき。


さまざまな面で日本の後進性が明らかになった事件ですorz