暴政の端緒


今回の都条例の件について、石原都知事自身の差別意識を隠そうともしないコメントをした件について。

都内のPTA団体などが3日、都青少年健全育成条例改正案の成立を求める要望書を都に提出した。石原慎太郎知事は「子供だけじゃなくて、テレビなんかにも同性愛者が平気で出るでしょ。日本は野放図になり過ぎている。使命感を持ってやります」と応じた。

http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20101204ddlk13010267000c.html


この報道内容が事実だとしたら、これ「同性愛者はテレビなどの表立った場所に出てくるべきではない」って言ったのと同義でしょ。どんなアニメや漫画やゲームより、政治家が公にこんな発言をすることのほうがよっぽど子供たちにとって悪影響だよ。


実際に現場で規制を進めようとしている役人のやり方なんかを見ても、誇張抜きに「俺達の掲げる規範こそが正しく、それを逸するものはどんな手段を用いてでも全て排除する」と振舞っているかのようだし、彼らの規範は「反社会的な内容はフィクションで描くな」というもの。加えて今回の都知事のこの発言、セクシャルマイノリティは異端だと言わんばかり。この問題は本当に、アニメや漫画やゲームの趣味者にとってだけの騒動などという範囲には留まっておらず、市民に思想統制を行なおうとする行政の恐ろしさを孕んでいるように思います。