敗戦総括


現職の石原慎太郎都知事が4選を決めたってことで、ガックリしてる人も少なからずいるかと思います。
さっそくオリンピック招致やるとか言ってますけど、前回落選したとき「裏取引でリオに決まったんだ」的なことを言ってオリンピック関係者の心象最悪にしたくせに、同じ都市・同じ首長で選出してもらえると思ってんならおめでてーな、と。それもこれも、好き放題に暴れても当選できてしまう都知事選の成功体験が心理的な裏付けになってるのかもね、なんて。


今回の都知事選に関しては、年代別の投票先を見るかぎり若い世代ほど東国原氏の割合が多く、比率だけで見れば高齢者の石原氏支持とはドッコイドッコイな印象。にも関わらず石原氏が余裕の勝利を収めたのは、若い世代の投票数が少なかったからですね。しかし安直に「少子化で若者より高齢者のほうが母数が多いから」と考えるのは早計で、東京の有権者のうち20代〜40代は、それ以上の世代に比べて極端に少ないなんてことは無い。1つ目に挙げたリンク先に、不投票層を反映させた表が載ってますが、20代〜30代の投票率がビックリするほど低すぎて、この若年層の低投票率が直接的な原因であることがわかります。
でも逆に、この表をみるかぎりでは、もし若年層の投票率がもっと高かったら(机上の空論ではなく)今回の結果はひっくり返せたのではないか、と思います。もちろん不投票層が投票に行くようになって投票先の比率が変わる(逆に石原氏に有利になる?)可能性もあるし、仮に石原氏を下して東国原氏が当選したとしてそれがよりベターなのかどうかにも議論はあるので単純ではないですが、まったくもって「自分の一票では何も変わらない」というような無力感はありません。むしろ、投票しなかった人には「いや、あなたの一票で結果が変わったかもしれない選挙だったよ」と言いたいくらいの気分。そして今回投票に行った人は、「このまま投票に足を運び続ければ変わるかもしれないよ」と言いたい。


ま、もっと早く変えたいのであれば、投票に行かない人を投票に行くよう誘うのがいいでしょうね。それこそ今回の選挙結果が話題に上ったら、上記のように「投票率高ければ十分ひっくりかえる選挙だった」ということを伝えて、投票行動が無駄じゃないということを広めていくことが大事かと。敗戦の教訓は次に活かさないとね。