別に児ポに限らんけども


京都府児童ポルノ規制条例の検討案が出たことで児童ポルノを廃棄する例が増えてるのだとか。
京都府が条例を検討していることは以前にも言及したけど、6回までの会議が終了して、一連の検討結果の報告書もウェブサイト上で公開されており、件の記事はこの報告書が公表されたことで廃棄事例が増えてると言ってるわけね。で、改めて報告書を読んでみると、規制についての慎重さは変わっておらず、報告書内においても、実在児童の保護についてのみの限定的な条例であるべきことをきちんと言及してたりして、まともな検討結果が報告書としてまとめられている印象。
気になる点としては、報告書としてまとめるにあたって非常にアッサリ目の記述になっており、その結果に至るまでの熟議がこの報告書だけからでは見えにくいところでしょうかね。次は具体的に条文に落とし込んでいく作業に入るようですが、その中で今回の検討結果がこの報告書一冊だけしか参照されないのだとすると、その熟議された結果の重みを容易に無視した内容を取り決めてしまう可能性もあります。特に今回の会議に参加した委員が全く参加できず、統制主義的な委員で固められてしまったりすると・・・。まあ、今後も目が離せない、というところですね。


などということを個人的に考えていたら、コメント含めてエロ本の捨て方の当否について盛り上がっててカオス。中にはこの検討案が創作物規制を含んでるかのような誤解してるものも見受けられるし(気になるなら少なくともソースくらい調べてから書きゃいいのに)。
別に児童ポルノに限らず、販売時にゾーニングされているものは廃棄時にもゾーニングを心がけるべきだ、ってのは言えるかもしれない。問題は「じゃあどう廃棄するのが適切か」についてのコンセンサスが無いことで、たとえば廃棄する側がそこのところを配慮して中身の見えない包装に包んで捨てた場合、ゴミ収集業者がそれを収集せずに放置しちゃう可能性もあるよね。だから府としては、その廃棄方法をちゃっちゃと決めて、業者と府民に周知すればいいだけだと思う。「販売時に区分陳列されているような成人向け雑誌等につきましては、古新聞紙等で俵巻き状に(表紙・背表紙を隠しつつ、中身が雑誌であることが分かるように)包んだ上で、他の雑誌同様に紐で縛ってゴミ捨て場に出してください」とか、ゴミ出しの案内に書けばいいんじゃないかと。


あと直近で気になるのは、ブロッキングがいよいよ来週から始まるらしいということ。これ結局ドメイン単位ブロッキングになっちゃったのかなあ?だとすると、画像アップロードサービスやってるところとかは戦々恐々だろうね、たとえ健全なサイトであっても。
んでもって当然のように言論弾圧の可能性は普通にあるわけで、その公正さをチェックするための仕組みを市民から見える形で何かしら用意して欲しいところ。開示請求すれば何をいつブロックしていつ解除したかのログくらいは出してくれるのかね。