編集者も大変よ


ガンガンの漫画賞をパクリ作品が受賞したってんで話題になってましたけど、スクエニパクリを全面的に認めて謝罪したそうで。
この件だけに関してはこれで手打ちってことでいいんだけど、今後もまたこういう問題が起きうることを考えると何かしら対策をとる必要はあるはず。ただ他の編集者が指摘してるとおり、パクられうる既存作品なんて膨大な量あるから一編集部なり一出版社なりで事前チェックしてても絶対に漏れちゃうんだよね。なので内容のチェックに関しては、本件での経緯がそうであるように、オープンに見てもらうのが一番効率がいいと思う。漫画賞なら最終選考に残った作品を全部誌面に載せるとかweb配信や電子出版するとかして一般の読者にも目を通してもらい、アンケートと同時にパクリの有無についての意見も暗に集めた上で、入賞作品を決めるみたいなね。そうすればパクリ作品が入賞してしまうような事態だけは避けられるはず。
どっちかってーと難しいのは既に商業連載なんかを持ってる人のほうで、まあそんなことする作家さんはいないと信じたいけれども、そういうところでパクリが行なわれ、内部のチェック体制でそれに気付けなかった場合、発覚するのは当該作品が商業流通に出ちゃった後になるから、回収費用とかリカバーにかかるコストがどうしたって高くなってしまう。まあこれに関しては各出版社とも抱えてるリスクは平等なので、保険として事前に出版社間で「パクリが発覚した際の手打ちの仕方」を取り決めておく、ってのが、どの出版社にとっても堅実なんじゃないかと思いますが。逆に言うとそれくらいしか対策の立てようが無いかも。電子出版なら配信側のサーバに紐付けられて、問題があった場合には即配信停止したり訂正後再配信したりもできるかもだけど、それは読者側の視点からは気持ち悪いだろうしねぇ。


ネットなんかの普及でパクリが可視化されやすくなったってこと自体はマイナスではないと思うので、いかにその状況に合わせた身の振り方をするかってことが重要になってるんでしょうな。