親しき仲にも


いろんな意味で騒がれていたカレログが、とうとう総務省イシューになったようで。
サービスを提供している会社が無断インストール前提の雑誌記事を書いていたという指摘もありますが、建前上はデバイスの管理者が本人の同意の上で入れるという形でサービスが提供されている以上、現行法でこのようなサービスそのものを罪に問うことは難しいでしょうね。
もちろん新しく立法することで何らかの規制をかけるということもありえるけど、どっちかっつーと使う側の意識のほうが問題のような気がするんだよなあ。パートナーの携帯にこれをインストールする際に問題のあるケースを考えると、不十分な説明で本人の承諾を得るかあるいは承諾を得ないままにインストールしてしまうケースと、十分な説明を行なったうえで「恋人なんだからインストールさせてくれないのはおかしい!何かやましいことがあるんじゃないの!?」とインストールを迫るケースが思いつく。そのどちらの場合についても、プライバシーというものに対する配慮が全く無い*1ということが一番の問題で、こういった簡単に(専門知識無しでも)プライバシーを覗き見られる道具立てがありさえすれば躊躇無く使ってしまうような倫理観をまず何とかしないとしょうがない*2
結局は教育ってことになるんだろうけど、今回の一件ではたしてそこまで議論が深まるかどうかもわからんからねえ。

*1:後者のケースについては「恋人のお願いなんだから聞かないほうがおかしい」としたがる人も多いみたいだけど、「恋人なんだから性交渉を拒否するのはおかしい」という主張がDVに当たるのだから、このケースだって同様の部類でしょう。

*2:こういったサービスが法で規制されたとしても、また違ったプライバシー侵害手段が登場するたびに同じことを繰り返すハメになる。