知らしむべし


昨年末にメアドシャッフルをやらかし、今年頭にも不着通知が送付されない問題を起こしたdocomoのspモードについて、アカウントID/パスワード入力をさせたくないがためにIPアドレスを個体識別に用いる今の設計は本質的に危険なんじゃないの?という指摘が。
パスワードに守られることの重要性よりもパスワード入力が無いことの利便性のほうを快適と感じてしまう人々を囲い込みたくてそういう設計にしてるんだろうけど、むしろ重要なのはそんな人々のリテラシーを高めてパスワードの重要性を認識させることなんじゃないの?それをせずリテラシーが低いままにAndroid端末を使わせてしまうのは、結果的に彼らを危険に晒すことになる(というかリンク先で言及されていることが事実なら、現に危険に晒されている)と思うんだけど。
既存の顧客のリテラシー水準を所与のものとして、それにあわせてモノを作れば確かに売れはするでしょう。というか大量生産品の売り方の常道とはそういうものだとは思いますが、今や携帯端末は顧客の個人情報を抱えてるどころか金銭的取引の決済手段ですらありうるのだから、ただ単に今の消費者のリテラシーの低さに迎合し続けるだけでは、いつかセキュリティの底が抜け突然に大規模な社会問題化する危険があるんじゃないかと危惧するところ。年末年始に起きた障害はその予兆のようにも思えるわけで、社会的影響力の大きい企業はそろそろ顧客を賢い消費者へと育てていくという方針に転換していってほしいものです。