外国でまで迷惑かけんな


先日開かれた台湾の同人イベントにて、うしじまいい肉パンツ姿でサークル参加したのが騒ぎになってるそうな。台湾は日本よりもそのへんの倫理観が厳しいから、もしかしたらこれで次回から同じ会場を借りられない(大学の中という公共の施設を借りて開催してるのでこの問題が起きたことを理由に貸してくれなくなるかもしれない)とのことで、けっこう大きな問題のようです。


うしじまを批難する人が多い一方で、表現の自由を訴えてうしじまを擁護する人もいるようだけど、イベントスタッフのつぶやきによれば事前に警告してたにもかかわらずうしじまは強行したようだから、表現の自由云々ではなく、主催者と参加者の信義という点でやはりうしじまには問題があるでしょう。
この一件が報じられたことで台湾の社会が「このような表現はけしからん!規制しろ!」という反応をしたとしてそれに反発し「こういう表現も認められるべきだ!」という議論に持ち込むのなら、それは確かに表現の自由の関わる領域ではある。そうではなくて、イベントの主催者が「参加するにあたってはこういう過激なことをしないでね」と言ったことに対し「そんなの知らん、好きにやらせてもらう」とやったわけだから、むしろ参加規則の違反だとかそういう類の話でしょ。加えて、その違反によって、主催者が望んでいなかった形で前述のような社会の反発を受け否応無しに表現規制の議論に持ち込まれる結果になったとして、その矢面に立たされるのはその引き金を引いたうしじまではなく主催者やそのほか大勢の台湾のオタクたち。
つまりね、好意によって表現の場を提供してくれた人への信義を破って自分の好き放題をやらかしておきながら、それによって起きた社会の反発にどうケリをつけるのかについてはその好意の人に押し付けてしまってるという構図。意図してのことかどうかは知らないけど、せめてさー、自分の言動に対する報いが他人に誤爆してしまうような形ではなく、きちんと自分で引き受けられる形でやらないと、他人を盾にしてヤリ逃げしてるだけにしか見えないよ。ヤリ逃げまで含めて自分の表現だと主張するのならそれもかまわんが、それならそれでほどんどのイベント主催者はうしじまをブラックリスト入りして常時落選させ続けるよう対策するだろうね。
こんなんで表現の自由を標榜するんだとしたら、どうしようもなく最低最悪にダサいなー、と思う。どんなに綺麗にコスプレしていようがどんなに過激に露出していようが、表現に対するそういうスタンスだけでもうダサい。


こういう問題は対岸の火事ではなくて、前掲リンク先で野上先生が指摘しているとおり、コミケなんかでも起きかねない事態なんだよね。
だいたいキャラ性を無視してひたすら露出に走るような芸風はコスプレの正道とは考えがたいってのもあり、実際ファン層もエロ目的が大半なのだろうから、リスクを犯してまで中途半端に同人でやってるよりはAV方面に行くほうが安全のような気もするけど。それともコミケで売るのはそこまでボロい商売ってことなのかしらね?しかし仮にどこかの露出コスプレサークルのせいでコミケの開催ができなくなったり規模が縮小したりするような事件が起きてしまったら、そのサークルの人達は数十万人という他の参加者達の恨みを買うことになるだろうと思うのだが、いま実際に過激な活動してるサークルさん達はそのことについての恐怖心とかは無いのかな。今までのネット上での炎上事例なんか見てたら、数十万人の恨みを買うかもしれない行為だなんて、いくらそれがボロい商売だったとしても、自分だったら御免被るけどなーw