劇場版スタドラ感想


今日はスタードライバー THE MOVIEを見てきましたよん。
総集編に新作カットを加えた映画だってのは事前からわかってたことだけど、新作カットはあくまでファンサービスで、やっぱメインはTVシリーズの再編集でしたね。とは言え、TVシリーズの面白かったところをかなりうまく濃縮してあって、TVシリーズ各話を(もう一度)見てみたいなあと(BD揃えてる私にすら)思わせる、非常に素晴らしいデキでした。2クールのアニメを1本の映画に再編集するのはかなり難しかっただろうに、ここまでうまくまとめた榎戸先生の手腕に拍手を送りたいです。
新作カットは、尺こそ短かったものの、続編を作りうることが示唆されるような内容でもあって、いや、できることならホントに作って欲しいんだけど、そこのところを制作側はどう思っているのか、真意はわかりかねます。


以下ネタバレあり。








冒頭からの新作カットでは、都庁周辺でのサイバディ戦が描かれましたけど、そのことについての説明は一切無し。ラストで何かしら説明があるのかと思いきや、EDで四方の巫女&銀河美少年2人を集合させただけで、結局、「TVシリーズ結末後のいつかの1エピソード」として提示されただけなのよね。てか、ビル街で戦わせたかっただけだろ、というw
TVシリーズからのファンなら(不服であってもw)これら新作カットの位置付けは理解できるだろうけど、この映画ではじめて見た人は混乱しないかな?と少し心配だったり。


TVシリーズの再編集に関しては、四方の巫女それぞれのエピソードに絞ってまとめたのは手堅かったと思います。綺羅星十字団の面々をはじめとして数多くのキャラに個別のエピソードが割り当てられてるのもこの作品の魅力ですが、それらはあくまで話の肉付けの部分にあたり、話の骨子は仲良し三人組と四方の巫女そしてミヤビレイジの野望だからねぇ。150分という長尺をもってしても、話の本筋をしっかり押さえるのにキャラ別の話をバッサリカットせざるを得ないのはしょうがないかと。つか逆に、そこを思い切りよく削った(マリノが綺羅星十字団に関わってたことすら削ってるw)おかげで、1つの物語としてうまくまとめあげることができた、と言えるでしょう。
個人的には、もっと奥様のカッコいい姿を見たかったんですが、まあしょうがないよねw


削られた、という意味では、サイバディ戦もめちゃくちゃ削られてて、綺羅星との個別戦は全部まとめて「こんなことがありました」で済まされちゃった感じ。つかまあ、そもそもキャラ別エピソードにおいてサイバディ戦はあくまでも当番キャラを掘り下げるシーンの1つとして扱われてたから、当然っちゃ当然なんだけどね。タクトが必ず勝つのも黄金パターンだし、ある意味、水戸黄門のクライマックス的なお約束に過ぎない、みたいな。
ロボットアニメとは言いながら、ロボットの存在はあくまで物語を成立させるための設定に過ぎず、見せたいのはあくまでキャラクター達だ、ってのが作品の根底にあって、魅力にもなってる。だから物語を再構成するにあたってキャラ描写の上で不要になった戦闘シーンについては全部バッサリ切っちゃっても(作品をつまらなくさせるといった)問題が無くて、実際いち視聴者としてもこの映画の構成で何ら不満がありませんでしたからね。そこは作風がブレずにきっちりしてて、賞賛されるべき点ではないかと。


細かいところでは、サカナちゃんの本名が出てきたり、サカナちゃんのサイバディが登場してたりしたけども、そこもまあサービスよね。もし続編があるのだとしたらそのへんも活かされるのかもだけど。
てか、ホントに続編作ってくださいお願いします。