ましめで

年も明けたって〜のに、「忙しい忙しい」言いながら
ネトゲにかまけてブログをほったらかしなのは
どこのどいつだ〜い?

アタシだよ!

 

旬を過ぎたネタで出オチし損ねたところで最近の話題。
 

今さらだけど里見Pのニコニコ動画批判について。
論点はいくつかあって、大きく分けると
(1)権利者に無許諾に動画アップロードすんな
  (1-1) せっかく作ったものが勝手にアップされてると嫌な気分になる
  (1-2) その動画をタダ見されるせいでソフトが売れなくなるじゃねーか
(2)その動画の削除を権利者にやらせるな
  (2-1) 場所を提供してる奴が削除してしかるべきだろー
  (2-2) 違法アップロードを意図的に野放しにしてねーか
といったところか。
そもそも(1)は法律で保護された権利者の権利なので、当然そんな
アップロードが悪であることなのは疑う余地が無い。しかし(1-2)に
ついては学術的には疑問があって、ファイル共有ソフトの利用と
CD売上げの関係を調べた研究結果では、日本でも米国でも、
ネガティブな影響はほとんど無いとする説が出てる。もちろん
音楽と動画は単純に比較できるものではないけど、少なくとも
「ニコ動のせいでアニメーターが食えなくなるんだよ」とまで
言い切ってしまうのは、「言いすぎじゃね?」「お前ら自身の
搾取構造ビジネスモデルを棚に上げて何を言ってるんだ?」
と反発を招いてしまうのも無理はないかと。
(2-1)は、現行の著作権法の理念からすれば、権利者自身で
削除するシステムなのは妥当。それぞれの創作物が権利者に
よって許諾されたものなのかどうかは権利者のみが管理する
ことができるわけで。勝手に消したりすればそれこそ問題に
なる。どちらかというと(2-2)の部分、「削除に対し消極的な
ことで違法アップロードを意図的に野放しにしてアクセスを
稼いで儲けてるんじゃないか」との推測させる実態なのが
(2)に関する言説全体の動機付けになってるんじゃないか
と思う。これは削除することそのものに積極的にならなく
とも、違反ユーザに対し厳しい処置を取ることにより権利
保護の立場をとることはできるはずで、それをやらない
(あるいはやってるのかもしれないけど、知られてない
のかザルなのか)ことが大きな問題だと思う。
全体としては、違法アップロードに対する憤りのせいで、
なんでもかんでも「お前らのせいで」的な言い分になって
いるように聞こえてしまい、各所から反感を買っている
ように思える。実際、利益に関する部分、すなわちアニメ
をどうやって商いにしていくのかに関しては、それこそ
職業としているプロデューサなりが真剣に考えるべきこと
であって、消費者の立場としては自分の懐具合と購買意欲
で好きなように買うor買わないだけ。違法アップロードに対し
「こっちは無償で作ってやってるんじゃねぇ」と言うのであれば、
「こっちもボランティアでソフトを買ってるわけじゃねぇ」と言える
わけで、「アニメ産業を絶やさないためにソフト買ってください」
ってのは甘えじゃないかな〜と思うし、そのように聞こえてしまう
ような内容だったと感じる。
もっと「違法であること」「作った側としてやるせないこと」を
集中的に攻めれば、多くの賛意を得られた(少なくとも表立って
の感情的反論は少なかった)のではないか。
 

このことと関連(?)して、ひぐらし解をウェブ配信で見てみた件。
HDDに録画してたの前半1クールまるまる間違って消しちゃったので
その穴埋めに利用させてもらいました。超個人的事情w
画面が小っちぇえ〜という問題はあったものの、思ってたよりかは
かなり便利に使えた感じ。支払いにウェブマネーを選択できるから
近くにコンビニがあれば面倒はほとんど無いし、視聴料金としては
高いと感じない(私の金銭感覚が狂ってる可能性は否定しない)。
課金が話ごと・パックごとなので、つまらなければ途中でも視聴を
止めればいいわけだし。
今のアニメを取り巻く状況として「アニメは鑑賞するものではなく
消費するものになった」との論評をときどき見かけるけど、もし
本当にそういう実態があるとするなら、“消費”者としては、1回
ないしはごく短時間だけ視聴できればよく、そしてパッケージは
いらないわけで、こういうウェブ配信から直接料金を徴収する
というのは1つのスタイルとして広く受け入れられる余地は
ありそうな気がした。
後は採算の問題で、今回は面白い(主観です;まあ人気はある)作品
だったから収支はマシなほうだろうと推測できるけど、いま粗製乱造
されてるアニメが全てこの枠組みの上に乗っかったとして、全てが
全てハッピーにはならないでしょうね。勝手な妄想だけど、この
枠組みに特化していくなら、アニメの製作サイクルを長めにして
(隔週放送とか)低視聴率なら3話とか4話で打ち切り、売れたら
大々的にパッケージ販売等に繋げていく、みたいな形になっていく
のではないでしょうか。
 
一般からの反対意見を押し切ってダウンロード違法化される件。
違法アップロードの取り締まりコストを支払いたくないから、逆に
ダウンロードも違法化してしまおうという発想。ここで指摘する
までもないけどいろいろな問題がある。
まず、自由にコンテンツを利用してもらいたいと思ってる権利者が、
“今までとは逆に”コストを支払わされる。ネットユーザは適法な
サイトからしかダウンロードしたくない(でないと違法になる)ため、
たとえ権利者自身が自分で公開しているものであっても「あんた本当
に権利者?」との証明を求められることは想像に難くない。委員会は
適法サイトを見分けるための「適法マーク」とやらを検討するらしい
けど、ただのマークでは(簡単に偽装されるから)実効性は無いし、
かといって公的団体を設置してマークの管理を行なうなんて制度を
作ったら、企業優先(個人は利用しにくい)かつ天下り&公金投入
の古臭い利権パターンに陥る。加えてその運用のために登録料や
更新料を取りますなんて話になれば、個人で適法サイトとしての
公の証を得るのはかなり困難になるわけで、そういった個人の
クリエイターは(適法マークのないサイトを利用しないという
利用者側の用心により)自身の創作物を利用してもらえる機会を
喪失する可能性は高い。結局、この制度ができた暁には、実質、
規模の大きな権利者(=企業)が権利管理のためのコストとして
公金を使う、という様相になるだけで、小さな権利者(=個人の
クリエイター)の自由な創作活動を阻害するものになりかねない。
このような制度は著作物の幅広い利用を目的とする著作権法
理念に明らかに背くものなのでは?
また、技術的に見てもダウンロード違法化は非常識で、例えば今の
ウェブブラウザはサイト閲覧時に(表示速度を速めるため)画像等
のファイルをローカル上に一時保存する機能を備えており、これは
ウェブサーバ上のデータの複製をローカルに作成するという点で
ダウンロードと何も違わない(つか線引きできない)わけで、つまり
ダウンロード違法化は極端に言えばウェブ閲覧禁止と言っている
ようなもの。仮に一時ファイルをダウンロードとして含めないという
制度になったとしても、その形は違法ファイル共有は抑止できない
のではないかという指摘もある。
MIAUが反対のためのロビー活動を続けるとは言ってるみたいだけど、
違法化はほぼ規定路線になってるみたいだし、何かブレイクスルー
が別の角度から出てこないと、やめさせるのは難しそうな情勢。
 

YouTubeの動画に反応しちゃうほど豪州外相の煽り耐性が低い件。
件の動画は「おまえらはおれたちの捕鯨を残虐と言う、おれたちは
おまえらのカンガルー駆除を残虐と言う」との論調で議論を相対化
してるだけであり、捕鯨を正当化していない』と理解してる人もいる
みたいだけど、それはちょっと見誤ってる気がする。
捕鯨関連の動画やらでの指摘によれば、反捕鯨派はそもそも
捕鯨国が展開する科学的な論証を相手にせず、上掲の動画で
挙げられているような感情論や主観的断罪がほとんどとのこと。
とするなら、上掲の動画が目指すところはそのような一方的価値観
に基づく(議論にもならない)主張を無効化することにあると考える
べきで、感情論を感情論で相対化するという手法は全く正しい。
つまるところ、この動画を見て芽生えるであろう「互いの価値観に
基づく感情的な言い合いは不毛だろ、そういう感情論を抜きにして
捕鯨を継続・再開する正当性を示してみろ」との反発に対しては
「待ってました」とばかりに今まで捕鯨各国が積み上げてきた
科学的検証を突きつけてやるだけでいい、というわけ。
「Racismなどという過激な言葉を用いるべきでは無いのでは?」との
意見も散見するけど、このような言葉を使ったのは「捕鯨を残虐と
みなす価値観は正しい、カンガルー駆除を残虐とみなす価値観は
正しくない」という逃げ道をあらかじめ潰すためでしょうね。
実際そんなのは文化的差異についての差別なわけだし。
 

ヤッターマンOPについて御大視聴者から批難轟々な件。
個人的な感想としてはOPアニメはかなりネ申。コンテや魅せ方は
もしかするとオリジナルより上手いんじゃね?とか思うくらいだが、
歌のほうの編曲が全てを台無しにしている。
試しにオリジナル版リメイク版を比べてみてほしい。ドタバタコメディの
勧善懲悪モノのOPにしてはリメイク版はシミッタレすぎてるだろ常考
前述のネ申コンテなんかもオリジナル版の勢いを前提にしていて、
それは差し替えてみればよくわかる。
リメイク版は、ボーカルで張り上げて無理やり勢いを出しているものの、
アコギのアレンジが低調すぎて逆に空疎になってる印象。ボーカルは
さほど悪くないと思う(主観)一方で、やっぱ編曲が酷すぎる。
同じアコギアレンジでも御大が弾くとこれだけ勢い出せるわけで。
今回の件もまたあのA社に由来するところがあるらしいけれども、
アトムのときも主題歌では論争が起きてたりするのに音楽業界人・
TVマンは以前の失敗に学ばない人種なんですかそうですか。