日常ああ無情


日常のニコニコ動画での無料配信期間が3日に短縮されたのに続き、既配信ぶんの話数は順次販売停止にするとのこと。
エンドレスエイトが不評だとわかるやいなやyoutubeハルヒ配信を24時間に短縮した前例もあわせて考えると、やっぱ角川の方針としては売上げに繋がらなさそうなコンテンツの無料配信はさっさと切るってことなのではないかと。今のアニメ業界のビジネスモデルでは、放送・配信を見て面白ければソフトを購入するというのが顧客の一般的な行動なので、配信期間を短くすることは顧客への宣伝として十分な機能が果たせなくなる可能性があり、同時に、配信を見逃したからソフトを買おうという行動に出る顧客はほぼいないであろうから、当然それを承知で短縮に踏み切ったのだとしたら売上げを増やすためではなく単純に配信にかかる経費を減らすための措置、つまり純粋な損切りってことになりますね。
しかしそこまではっきりと売上げ動向による配信制御をかけるなら、もっと根本からビジネスモデルを見直してもいいんじゃないでしょうか。例えば、新しいアニメの企画が立ち上がったとき、まず最初に4話までお試し版として作成して無料配信し、そのソフト売上げがよかったら続きを1クールとか2クールの単位で本格的に製作、売上げが悪かったらその4話だけで打ち切っちゃうとか。長編ストーリーモノには不向きかもしれませんが、それこそ日常のような1話完結4コマ系なら当たるか当たらないかを見極める方法としてこういうのもアリではないかと。もちろん企画立ち上げにかかるコストも小さくは無いので4話で打ち切っても損害は大きいですが、売れそうに無い作品を1クールも2クールもやるよりは損害は小さくできるでしょうし。
もうすぐ地デジ移行が実施されて、テレビの視聴動向も大きく変化する可能性があり、もしかすると今以上にテレビを見る人が減っていくとなると、毎週のテレビ放映という形式に捉われないような、どちらかというとネット配信の長所を活かした形式へとビジネスモデルを再構築したほうが、むしろ収益を上げるのに重要なのではないかと思います。