とりたてて得が無い


TPPに加入することで日本の農業の保護的な枠組みを破壊して国際的競争力が得られるなんていうのは誤った発想だよというお話。リンク先の元記事は、この農業改革についての話以外にもいろいろとTPP反対の根拠足りうる(というか、推進の根拠の薄弱さの)指摘に富んでいて、いろいろと参考になりますね。
つーか、自由貿易を推し進めるにしても、アジア圏ならASEAN+3でいいし、対米だったら日米2国間の自由化交渉をすればいいはずで、どうしてもTPPでなければいけない理由がない。と同時に、TPPでは特定の産業の自由化を決めるのではなく、特定の例外を除いて全て自由化する方向だから、日本の社会のありとあらゆる要素を再検討して、日本にとっての適切な例外を主張できなければ、例外に盛り込めなかった産業で大きな悪影響を被る危険が高い。むしろ日本にTPP加入させたがってる外国の勢力なんかは、そうやって日本が充分な例外を盛り込めずにスキだらけになる可能性を期待してやってるようにも見えるし。例えば、知財分野ではディズニー基準をアメリカから押し付けられるんじゃないか、なんて話があったり、あるいは著作権の非親告罪化で警察による二次創作狩りが行なわれるようになるなんて話も。ありとあらゆる分野においてこういうアメリカナイズ押し付けが起こりうるとしたら、到底容認できないですよね。ぶっちゃけ他の自由化政策ではなくあえてTPPを選択するのはデメリットしかないんじゃないかとすら思う。