劇場版まどか(前)感想


凄まじい混雑を乗り越えて、劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 前編「始まりの物語」を見てきましたよ。封切直後つーことで、そりゃまあどこも満員で、物販も早々に売り切れ続出、入荷未定とな。変えなかったぶんはちょくちょく劇場を覗いて購入するっきゃないか・・・。


内容としては、少なくともこの前編については純然たる再編集版で、TVシリーズを視聴した人にとっては新作カットを楽しむのが主になるかと。新作カットは変身シーン全てと、OP/ED、背景美術の変更、あと杏子の食べてたモノ&教会での回想シーンくらい?こうやって列挙してみると、ストーリーにしか興味なかったらTVシリーズで十分ってなっちゃいそうだけど、TVシリーズにおける重要そうなシーンがカットされてたりもするので、それが実は劇場版独自の伏線とかだったりすると後編を見たとき「前編見とくんだったー」と後悔しかねないかも。


何にしても前編だけで評価する映画じゃーありませんな。後編を見た上で改めて評価することになりますかね。


後編関係無しで言えることがあるとすると、元々TVシリーズでは1話ごとの区切りを意識して緩急を付けられていた脚本を、一続きの映画として再構成しているがゆえに、1本の映画として鑑賞したとき緩急が小刻み過ぎるように感じられてしまうのが残念。これはTVシリーズ再構成の映画全般に共通しうることで、特に本作は話の緩急が非常に激しい作品であるがゆえに特に気になってしまったのかも。これを解消するにはかなり大きく構成を変える必要があるので、まあ仕方が無いんでしょうけど。


以下、ネタバレあり。






意外だったのは、上映時間的に6話くらいまでかなーと予想してたら8話最後まで詰め込んできたのには驚いた。まあ話のキリで言えば9話ラストだし話の引きで言えば8話ラストなので、ここで切るのはありうる選択肢ではあったんだけども。
そのかわり尺としてTV1話ぶんくらいを切り詰める必要があって、結構いろいろなシーンが切られてる。それが単なる時間調整のためなのか、劇場版ならではの仕掛けを意図したものなのかは現時点で判断つかない、というのは上述したとおり。
これだけ切り詰めたため、後編は逆にTV1話ぶん近く尺が余る計算なので、むしろ後編にこそ新しいシーンが多数追加されるのでしょうね。それがTVシリーズで描かれた物語に新たな魅力や新たな解釈をもたらすものなのか、それだけに留まらず続編への繋がりを示唆するものになるのか、今から非常に気になるところ。


本作における新作カットに関して言えば、OPにまどかの成長過程を盛り込むとか、いきなり既存ファンの涙腺を攻撃してくるのはズルすぎワロタ。加えて、まどほむがイチャイチャしてたりもして、まあファンによく媚びますなーと思いましたです。
他方のEDはTVシリーズと同じMagiaでしたが、演出が300%くらいパワーアップしてて、怖いの苦手な私としては本気でオシッコちびりそうになったわw大画面でこんなオドロオドロしい映像を見せんなw
本編中では、変身シーンがバンクじゃないのはTVシリーズからしてそうでしたが、ほぼ作り直しになっているので大きな見所の1つと言っていいでしょう。個人的には、杏子の身の上話の人形劇のほうが印象深かったですが。背景美術に関しては、そこまで凝らんでも・・・と思ってしまう。


あとは後編待ちですな。いったいどんな内容に仕上がっているのか、今から楽しみです。